はじめに
登山×医療ブログのロゴマークを、話題の生成AI「ChatGPT」で作ってみました。
最近になって僕もChatGPT4oを本格的に使い始めたのですが、文章の要約や推敲は本当に優秀です。
画像生成については「まだまだかな」と思っていたのですが、最新のGPT4oでは画像生成も強化されているとのことで、試しにロゴ作成をお願いしてみることにしました。
ちなみに、2025年4月時点では無料ユーザーでも画像生成は可能ですが、1日3回までの制限があります。
まずはお試しで無料で作ってみるのがいいと思いますが、しっかり画像を作成したい場合は有料プランが必要です。
ロゴ作成のきっかけ
きっかけは本当に些細なものでした。
ちょっとした隙間時間に、
「登山×医療ブログのアイコンを作成してください」
とChatGPTに何気なく依頼(=プロンプト)を送ったのが始まりです。
このようなざっくりしたプロンプトは、ChatGPTを使いこなしている人からすれば間違った指示ですね(汗)
本来はなるべく詳細に依頼(プロンプト)を入力した方が、ちゃんとした答えが返ってきます。
ホントに何気なくやってみたので、AIにとっては不親切な依頼でしたが、最近のChatGPTは非常に賢く、いきなり画像を生成するのではなく、以下のような質問を返してきました:
++++++++++++++++++
もちろん、登山×医療ブログのアイコンを一緒に作りましょう!
まず、イメージを明確にするために、以下の点を教えていただけますか?
1. アイコンのスタイル
シンプル(例:フラットデザイン、ミニマル)
かわいい・親しみやすい
リアル系
手描き風
その他(希望あれば)
2. モチーフにしたいもの
山(例:アルプス、八ヶ岳っぽい形、シルエットなど)
医療(例:赤十字、聴診器、心電図、十字マークなど)
登山装備(例:ザック、ピッケル、登山靴など)
人物(医師っぽいキャラ、登山者など)
その他の要素(動物、自然、太陽など)
3. 色合いや雰囲気
落ち着いた色(ネイビー、グリーン、グレー系)
明るい色(空色、白、オレンジなど)
和風?北欧風?ポップ?…などあれば
4. テキストの有無
文字あり(例:「登山×医療」や「Dr. Ichikawa」など)
文字なし(シンボルマークのみ)
ざっくりした希望でも大丈夫ですので、お気軽に教えてください。それに基づいていくつかデザイン案を作成します!
++++++++++++++++++
僕のたった一言に対して、こんなにしっかり適切なアドバイスを返してくれました(汗)
「なるほどな〜」と思って、こんな返事(プロンプト)を返しました。
アイコンのスタイル:シンプル
モチーフ:山のシルエット、心電図
雰囲気:ネイビーまたはグリーン系の落ち着いた色調
テキスト:mountain&medical
初期デザインから修正の試行錯誤へ
最初に出てきた画像がこちらです。

「おぉ、なんかいいじゃん!すごいね。」とテンションが上がりました。
ほとんど今のロゴの原型が出来てますよね。 これを見て、僕は「もうちょっと修正すれば使えるロゴになりそうだな」と少し本気になりました。
しかし、これがChat-GPTとの戦いの幕開けでもありました・・・。
完成までの道のり
最初に出してくれたロゴ
特に心電図の波形が正確ではない点。循環器内科医として、ここは妥協できませんでした。
さらに、外周のデザインも四角ではなく丸い方がいいと感じたため、以下のように再度プロンプトを出しました。
これが正常な心電図波形です。
先ほどの画像の心電図部分をこの波形に修正してください。
外周は四角形と丸型の両方を作ってもらえますか?
こんな感じで有料版だと画像ファイルを読み込むことができるんですよ。
正常波形の心電図を読み込めば、先ほどのロゴの心電図が修正されると期待しました。
で、出てきたのがコレ↓

「あれ?心電図、全然違う。色も勝手にグリーン系になってる。ネイビーの方がよかったな。しかも、丸にしてくれてない・・・。2パターン一気には作れないのか?」
「心電図の背景が方眼紙になっているのがダメなのか?」
そこで以下の画像を手書きして読み込ませました。
これが正常な心電図波形です。

「うーん、なんか違う。」
「もしかして、そもそもコイツ(ChatGPT)はロゴの中でどこが心電図なのかわかっていないのか?」
そう考えた僕は次はこんな感じで指示(プロンプト)を出しました。
これが正常の心電図波形です。
作成してくれたアイコンの赤枠で囲った白抜きの波が心電図に該当する部分ですが、これを正常の心電図波形に変えて下さい。
アイコンの外周は丸くしてほしいです。
背景は白抜きでお願いします。

「おぉ、大分良くなった!」
「でも、PR部分がない、S波がdull、T波が尖りすぎだなぁ・・・」
この辺からは循環器医でなければ気にならないかもしれない微妙な戦いが始まりました(笑)
いいですね!添付画像の赤枠の部分は丸い山形にして下さい。サイズ感は今のままでいいです。
青枠の部分は直線にして端まで繋いで下さい。 透過背景にして下さい。
AIに感情はないので、褒めた方がいいのかどうかはわかりませんが、なんとなくいまのいい感じをキープしつつ細部を変更してほしいんだぞと言う想いを込めて、思わず褒めてました(笑)
実は、ここから先が本当の戦いで、
・どこかをちょっと直すと、別の場所が崩れる
・何回か修正を繰り返すと以下の文章が出て3分〜最大30分ぐらい待たされる
といったことを繰り返しました。
+++++++
ただ申し訳ありません、現在システム上の制限により、**画像の生成に少し待ち時間(約7分)**が必要です。すぐに再生成できないため、少しお時間を空けてから再度実行いたします。
+++++++
この先はさすがに冗長なので一気にカットしますが、待ち時間で他の作業をしつつではあるものの、結局完成までに半日以上かかりました。
最終的には、ChatGPTが提案してくれた外部ツール「Photopea(フォトピー)」を使って手動で微修正。
その画像を再度読み込ませて、理想に近いロゴを再生成するという方法になりました。
最後は外部ツールで微調整
あまりに修正を繰り返しすぎてChatGPTにあきれられたのか、ChatGPTから外部ツールの使用を勧められました(汗)
でも、外部ツールの案内や使い方を教えてくれるのはChatGPTの強みだと思います。
人間でも自分ができないことを隠して無理するよりも、得意な人に任せた方がいいですよね。
そうして完成したのがこちらのロゴです。

こだわりポイントはU波です(笑)
コレに気づく人はほとんどいないでしょうね。
画像修正の限界とAIのクセ
1. 細かな部分指定の難しさ
たとえば「この人物の右手だけをもう少し大きくして」といった部分的な修正は、曖昧になりやすく、意図通りにいかないことがある。
現在の仕様では、ピンポイントな編集には「画像+テキスト指示」だけでは限界がある。
2. 一貫性の維持が苦手
同じ人物・キャラクターを複数回描くと、顔や服装の細部が微妙に異なることが多い。
たとえば、「1枚目で作ったキャラの帽子だけ色を変えて再生成」しても、そもそも帽子の形が変わってしまうこともある。
3. 編集後の別の要素が変わってしまう
「背景だけ変えて」といった指示でも、本来変えたくない部分(人物など)に影響が出ることがある。
現状の画像生成AIは全体を再合成するため、特定部分の修正に際しても他の要素が巻き添えになることがある。
4. テキストやロゴの修正が不得意
特に画像内の文字の修正は苦手で、フォントが変わったり、意味不明な文字列になることがある。
5. 前提画像の保持や履歴がない
一度画像を生成しても、それを記憶して部分的に修正する機能が弱い(ChatGPTでは「リファレンス画像」は指定できるが、それでも限界あり)。
「ちょっと直したいだけ」なのに、指摘しなかった場所が微妙に変化してしまうんです。
「あ、そこは変えないで・・・」と言うことを本当に何十回も繰り返しました(汗)
そもそもChatGPTには画像を修正するという機能はなく、毎回ゼロから画像を生成しているため、細かい部分の“微修正”が苦手なのです。
実際、「T波が尖りすぎ」「PRがない」「S波が鈍い」など、循環器医でなければ気にならないポイントにこだわるほど、修正は泥沼化しました(笑)
完成して感じたこと
正直に言えば、まだ少し手を入れたい部分はあるのですが、時間単価を考えると、ここが妥協点かなというところです。
多分これ以上はどう頑張っても「あっちを直せばこっちが崩れる状態」から抜け出せないので、最後のところは人力での修正が必要だと感じました。
残念ながら僕自身にイラストの知識も技術もないのですが・・・。
途中で何度も心電図が崩されたり、背景が透過でなくなったりと苦労はありましたが、AIと二人三脚でロゴを作り上げたこの経験はとても面白く、学びにもなりました。
またChat GPTの得意なこと、苦手なこともわかりました。
やはり、最後は人の手を加えて修正すべきですが、アイディア出しや大まかな構成を作らせるだけなら数秒で出来てしまうので、今後はいかにAIを使いこなしていくかが重要な世の中になっていくことを感じました。
AIに一時的には仕事を奪われる人は出てくるでしょうが、新たな仕事を生んでくれるのもAIだと思います。
きっとAIを使いこなすイラストレーターが生き残っていく世の中になるのではないでしょうか。
まとめ|ChatGPTでロゴ作成してみて
生成AIであるChatGPTでロゴを作成するのは、思った以上に楽しく、同時に根気も求められる作業でした。
【メリット】
- 隙間時間に作業できる
- 褒めるとノリが良くなる(気がする)
- 専門性にこだわったデザインも可能(根気次第)
【デメリット】
- 微修正が苦手
- 回数制限や処理待ちがある(有料でも)
- 外部ツールとの併用が必要になることも
ブログやSNSなど、自分の活動にオリジナルのロゴがあると、やっぱり愛着が湧きます。皆さんもぜひ、気軽にAIを活用してオリジナルロゴ作成に挑戦してみてください!
参考になれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
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