はじめに
こんにちは!市川です!
僕の自己紹介はコチラ
今回は、スマートウォッチ比較記事です。
過去の記事でも紹介したことがある人気のスマートウォッチ Apple Watch Ultra 2 と Garmin fenix 8。
僕自身この2つはこの1年ぐらい愛用していて、正直に言えばどちらもお気に入りです😊
全然、医学的な話題じゃないけど、単純に僕が好きなものをせっかくだから登山者×循環器医視点で比較・レビューしようと思います。
僕自身もガジェットは好きで、スマートウォッチはたくさん使ってきました。
しかし、専門的知識はないので、あくまで登山者、医師としてみたときの使い勝手で解説していきます。
もしかしたら、厳密には間違っているところもあるかもしれませんが、温かい目でお願いします😅
Apple Watch Ultra 2 と Garmin fenix 8
両方とも優秀なモデルですが、使う環境や目的によって「どちらがより登山に適しているか」が変わります。
本記事では、登山者×循環器医視点で、
✔️耐久性
✔️バッテリー性能
✔️地図機能
✔️心拍計測精度
✔️心電図機能
に分けて整理・解説していきます!
医療目線も加わった登山者として選ぶならどっち?という珍しい視点でのレビューなので、気軽に楽しんでいただければ幸いです!

なお、Garmin fenix8は、
モデルが2展開(AMOLED/Dual Power)
サイズが3展開(43mm/47mm/51mm)
されています。
特に断りがなければ、僕が持っているAMOLED51mmを前提に話を進めます。
選択肢が多いだけにどちらのモデル、どのサイズを購入するか迷う人も多いと思います。
僕も相当迷いました・・・。
「51mmデカいかな〜」と迷っている男性諸君
僕も決して太い腕ではないですが、よほどの痩せ腕じゃない限りは51mmをオススメします。
デカさは正義です😊
見やすい😊
女性なら47mmの方が良いかもしれません。
それでも大きめをオススメします。
そして、AMOLED vs Dual Power
これも断然AMOLEDをオススメします。
見やすさと挙動スピードが全然違います。
AMOLEDであればApple watchにも負けない視認性と動作ストレスです。
もちろんDual Powerの方がバッテリー持ちはいいのですが、AMOLEDでも全くバッテリー不足を感じたことがないので1ヶ月間遠征するとかそういう特殊な事情がないかぎりは断然AMOLEDです!
結論:どちらもオススメ
最初に結論をお伝えすると、「どちらもオススメ」です😅
どちらも高額ですが、それに見合った高級感・機能・耐久性があり、必ず満足できると思います。
僕は割と飽きっぽいのですが、この2つはずっと使ってます。
長く使えば決して高額ではないです。

上図は僕の主観による比較一覧表です。
以降の記事解説はこの比較表を元に進めていきます。
耐久性|どちらもタフで互角

両者とも登山では十分以上の耐久性で差はほぼありません。
MIL-STD-810とは?
米国国防総省が策定した環境耐性試験規格で、電子機器や装備品が実際の運用環境(高温、低温、振動、衝撃、湿度、砂塵、塩水噴霧など)に耐えられるかを評価するための試験方法を定めています。
MIL-STD-810は初版(1962年)から何度も改訂されており、2025年時点での最新版がMIL-STD-810H(2019年発行)です。
1つ前がMIL-STD-810G(2008年、改訂版Rev.1は2014年)となっています。
しかし、どちらのバージョンも、全ての試験項目を通過しなければ「準拠」とは言えないわけではなく、製品の用途に合わせて必要な項目だけ選ばれることがほとんどらしいです。
G準拠よりもH準拠の方が耐久性が高いというわけではなく、より実用的な環境に適した試験方法で試験されているという違いらしいです。
簡単に言うと試験方法としてはH準拠の方が優れているということみたいですね。
2025年時点でも810G準拠の新製品も多いらしく、この辺はあまり違いはないのかもしれません。
バッテリー性能|Garminの圧勝
通常モード = スマートウォッチモード
低電力モード = バッテリー節約モード
GPSワークアウト = GPSモード
と解釈・比較してもらって問題ないと思います。
Garminに関してはさらに細かくモード設定が可能で僕も正直覚えてません😅
ただし、いずれにしても「Garmin圧勝」ですね。
逆に言うとバッテリー問題はApple watchの唯一にして最大の欠点といっても良いかもしれません。
ちなみに充電速度は、
僕自身の使用感は以下の通り
✅Apple watch Ultra2
ヤマレコを使って登山をしていても1泊2日までなら充電なしで使える。
ただし、GPSワークアウトは使っていない(iPhone側でGPSログは残る)。
でも心配だから充電ケーブルは持って行くし、夜に充電することが多い。
確かに充電は早いが、充電ケーブルのマグネットが弱いので、気がつくと外れているというのがストレス。
日常生活だとどうしても睡眠時間=充電時間となりがちで睡眠ログが取りにくい。
入浴中だけの充電でも数日はいけるが、どこかでガツっと充電が必要。
✅Gamin fenix8
登山の時はGPSモードで使用するが、宿泊ありでもその日の行動が終わればGPSモードは解除するので、84時間どころではなく持つ。
山に充電ケーブルは持って行かない。山で充電したこともない。
日常生活では入浴以外は常につけている(睡眠ログが取りやすい)。
購入して以降、充電が切れたことがないので、満充電までの時間は不明。
入浴時(10分ぐらい?)の充電だけで永遠に動くイメージ。
こんな感じです。
Apple watchも毎日充電するのが習慣化されれば気にはなりませんが、「泊まりの登山や当直などでは充電ケーブル持たないと・・・」って考えるのがちょっとだけストレスですね。
長期縦走や海外遠征ではGarminが圧倒的に安心ですね。
日常生活でも充電ストレスはほぼ感じません。
Apple Watchの場合には日帰りなら問題ないですが、1泊以上は充電ケーブル必須になります。
Apple watchをバチッと強力な磁石で固定してくれる充電ケーブルを探してますが見つかりません。
どれもこれもゆるゆるで気づくと外れてるんですよね・・・。
もし情報があれば教えてください🙏
バッテリー性能はGarmin圧勝
地図・登山アプリ対応

登山地図のプリインストール
Apple watchは地図はなにも入っていないので、登山前にダウンロードは必須になります。
一方で、Garmin fenix8の場合には、Garmin独自の「日本詳細地形図」がプリインストールされています。
また、世界中のTopoMAPも無償ダウンロード可能というのメリットです。

YAMAP/ヤマレコとの連携
ここまでの話だけだとGarmin優勢に見えますが、個人的にはApple watchの方が登山地図機能は使いやすいと考えています。
YAMAPやヤマレコユーザーという前提ではありますが、YAMAP/ヤマレコアプリとの連携に関してはApple watchの方がかなり優れています。
Apple watchであれば、実際に登山で使用する際には、ヤマレコ・YAMAPユーザーであればどちらもiPhoneで登山計画を作成するだけでシームレスにApple watchに連携・ダウンロード可能です。
✔️ 登山計画書の作成
✔️ iPhone/Apple watchへの地図ダウンロード
✔️ 登山計画書をオンライン提出
これらが一連の作業でできてしまうので、ほとんどストレスなく登山地図をApple watchで見ることができます。
さらに、iPhoneで表示されるYAMAP・ヤマレコの地図がほぼそのままApple watchでも表示されるためGarmin独自の「日本詳細地形図」よりも視認性が高く、特にヤマレコは等高線も見やすい、みんなの足跡も表示されるなどメリットが大きいです。

ヤマレコの場合にはさらにコンプリケーションにも対応しています。
コンプリケーションとはApple watchの画面上に好きなアプリを入れられるウィジェット機能のようなものです。
ヤマレコアプリの場合、このコンプリケーションに複数対応しているので、下図のようなヤマレコWatchにしてしまうことも可能です。
詳細はヤマレコ使い方ガイドをご参照下さい。
余談ですが、「みんなの足跡」「コンプリケーション対応」という点でApple watch対応に関してはYAMAPよりもヤマレコが勝っているという印象です。
GarminはYAMAP/ヤマレコと連携できない?
GarminでもYAMAPやヤマレコと連携はできます。
しかし、YAMAP/ヤマレコで作成したルートのGPXファイルをダウンロードして使用するという形なので、あくまで地図そのものはGarmin独自の「日本詳細地形図」を使用します。
そのためどうしてもヤマレコやYAMAPの地図と比較すると、等高線が見づらかったり、分岐などチェックポイントの名称がなかったりと、多少の見づらさはあります。
もちろん、みんなの足跡も表示されません。
手順としてはこんな感じになります。
- ヤマレコ/YAMAPで登山計画を作成する
- GPXファイルをダウンロードする
- Garmin ConnectでGPXファイルをインポートする
- 2025年3月にヤマレコはGarmin対応GPXの書き出しに対応して、使いやすくなった
- ウォッチ本体へデータを転送する
なお、2025年現在、ヤマレコ・YAMAPともに有料プランでないとGPXファイルのダウンロードはできません。
ヤマレコ・YAMAPアプリ連携重視ならApple Watch
単体運用重視ならGarminもあり
登山中の閲覧性・操作性
閲覧性
閲覧性についてはしいて言うとやはりApple watchはきれいですが、登山での使用を考えるとどちらも野外での視認性は問題なく、そういう意味では差はありません。
登山中での使用を考えるとGarminの登山アクティビティの方が文字が大きくて見やすいと言えます。




疲れてるときってデカい文字じゃないと意外と見にくいんですよね。
操作性
雪山での使用も想定するとGarminに軍配
心拍計測精度|寒冷地ではGarminの勝ち
どちらも光学センサーを使用した心拍計測を採用していますが、光学センサーの特性の違いなのか多少差があります。
各メーカーの主張を聞いても仕方がないので、過去のレビュー記事や僕自身の体感で解説します。



日常生活ではApple watch
運動中にはGarmin
という感じの評判が多かったです。
個人的には雪山での使用ではGarminの方が信頼できるため、Garminに1票です。
Apple watchは不整脈自動検出機能があるので、不整脈を持っている人はApple watchがオススメ。
心電図機能


どちらも測定方法、測定時間ともに同じです。
Apple watchの方が歴史が長いため、各種臨床研究でその精度は保証されていますが、僕が使ってみた感じ診断性能に差は感じません。
どちらであっても心電図波形は十分に利用可能です。
オマケ:心電図記録のコツ

ここまでやる必要は必ずしもないのですが、不整脈専門医・循環器専門医の立場からすると、
ということが挙げられます。
第Ⅱ誘導だけで心筋梗塞が診断できるかはさておき、不整脈診断においては第Ⅰ誘導よりも第Ⅱ誘導のほうが優れています。
スマートウォッチ心電図は説明書通りに記録すると第Ⅰ誘導記録(右手→左手)になりますが、
文字盤背面を左足首(もしくは左脇腹)につけて、右手でデジタルクラウンもしくは金属ベゼルを触ることで、右手→左足の第Ⅱ誘導心電図を記録することができます。
難しければ普通に記録してもらってもいいのですが、余力があったら左足首もしくは左脇腹で記録してもらえると、実際に診断する立場としてはありがたいです😅
ライト機能




Garmin fenix8にもApple watch Ultra2にもライト機能があります。
文字面で見るとほぼ同じライト機能なのですが、ひと目見れば向きが違います。
⭕️ Garminは文字盤の北側が光る
❌ Apple watchは文字盤が光る
Apple watchの場合は自分がまぶしいだけで、周りは見にくいんです。
Garminだと北側についているので自分はまぶしくなく周囲を照らしやすいです。
またボタンダブルタップで簡単に起動できるのもポイントです。
これ非常に便利です。
Apple watchのときにはライト機能はほぼ使っていませんでしたが、Garmin fenix8では毎晩といって良いほど使っています。
以前は山小屋泊やテント泊で日暮れが近づくと必ずヘッドライトを手元に持つようにしてたのですが、それが不要になります。
夜中に目が覚めて真っ暗でもパッとライトがつけられます。
山小屋などで他の人にまぶしさを感じさせない赤色灯にも変えられます。


僕の自宅周りは田んぼで街灯もほぼないため、真っ暗闇になりますが、この機能のおかげで歩けます。
普段、自宅で寝るときにも消灯後のちょっとした明かりとりに非常に便利です。
共にライト機能はあるが、Garminの方が遙かに使い勝手が良い
まとめ|どちらを選ぶべきか?
まとめです!
まとめるとこんな感じでしょうか?
✔️iPhoneユーザー
✔️冬山登山はしない
✔️日帰り登山がメイン
という方ならApple watch Ultra2をオススメします。
✔️心房細動で治療中という方もできればApple watch Ultra2の方がいいですね。
それ以外の方
✔️そもそもアンドロイド
✔️冬山も登る
✔️縦走も大好き
こんな方はやはりGarminのバッテリー性能を重視すべきでしょう。
山でバッテリーが切れるというのは遭難リスクを高めます。
モバイルバッテリーと充電ケーブルがあれば理論上は解決するのですが、風雨のなかで充電できるかといったらやはり厳しいでしょう。
登山中は充電不要であればそれに越したことはありません。
どちらも優れたモデルで、最終的には、
👉 短期登山+不整脈チェックなら Apple watch Ultra 2
👉 長期縦走+冬山信頼性なら Garmin fenix 8
自分の登山スタイルに合わせて選ぶのがベストですが、総評するとGarminやや優勢かなという印象です。
比較表
項目 | Apple Watch Ultra 2 | Garmin Fenix 8 |
---|---|---|
耐久性 | チタン+サファイア MIL-STD-810H | チタン+サファイア MIL-STD-810G |
バッテリー | 最大72時間(実質36時間) | 最大41日(実質29日) |
登山アプリ連携 | YAMAP・ヤマレコに直接対応 | TopoActive地図内蔵 GPX経由でYAMAP/ヤマレコ対応 |
冬山操作性 | タッチ操作がメイン ボタン操作のみでは不可(手袋で不利) | タッチ操作可能 ボタン操作のみでも対応可 |
心拍計測精度 | 日常・運動では高精度 寒冷地では誤差大 不整脈自動検出可能 | アクティビティ中に高精度 寒冷地でも比較的安定 |
心電図 | 精度は高い。I/II誘導対応。 | 精度は高い。I/II誘導対応。 |
ライト機能 | 白色・赤色ともに可 文字盤が光るので使い勝手が悪い | 白色・赤色ともに可 文字盤北側が光るので有用 ダブルタップで即座に起動 |
以上です!
サクッとレビューするつもりが7600文字超え・・・😅
最後まで閲覧していただきありがとうございました!
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