こんにちは!市川です!
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循環器内科医としての病院勤務の傍らで、国際山岳医(DiMM)として以下のような活動をしています。
✔️登山者検診/登山者外来による予防・登山サポート
✔️赤岳鉱泉山岳診療所を運営(日本で唯一冬季診療も行っている診療所)
さらに「医療から登山をもっと安全に」をミッションとしてブログを通じて登山における医学的内容を発信しています。
今日のテーマはこちら👇
高山病予防&治療薬「アセタゾラミド(商品名:ダイアモックス)」について
医学的根拠と実践的な使い方を解説します。
皆さんは高い山に登ったとき、頭がガンガン痛くなったり、吐き気がしたことはありませんか?
登山者の多くがこの症状に悩まされていますよね。
いわゆる「高山病」ってやつです。

高山病になりやすいので予防薬を処方してください
僕がやっている登山者検診/登山者外来でもよくこんな依頼・相談を受けます。



高山病の薬として、一度は聞いたことがあるであろうダイアモックス®(アセタゾラミド)。
たしかに有効性は示されていますが、決して高山病の万能薬ではありません。
「本当に効くのか?」
「どのくらい効くのか?」
「副作用は大丈夫か?」
「どんな人には使ってはいけないのか?」
こんな疑問はないでしょうか?
この記事では、実際の臨床試験データを引用しながら、ダイアモックス®(アセタゾラミド)の正体を徹底的に解き明かします。
- ダイアモックス®には高山病の予防効果がある。
- しかし、全員に効果があるわけではなく、前提条件が重要
- 標高5,000m以上で高所に弱ければ使用を検討してもよい(私見)
- 多くの人にとって国内登山ではコスパが悪い(私見)
それでは、なぜそういう結論になるのか解説していきましょう!


そもそも高山病とは何か?
標高が高いほど、空気は薄くなります。つまり、酸素の濃度が低くなる。
(正確に表現すると、酸素濃度は変わりませんが、気圧が低下し、酸素分圧が下がっています)
いずれにしても、体内に取り込める酸素の量が減ってしまいます。
そうすると様々な方法で人体は、適応しようと努力します。
「高所順応」ってやつですね。


しかし、急に低酸素状態に置かれると、高所順応に失敗することがあります。
- 頭痛
- 胃腸症状:吐き気・嘔吐
- 疲労感・脱力感
- めまい・ふらつき
高所において頭痛を主体とした上記症状を認めるのが「急性高山病(AMS: Acute Mountain Sickness)」と呼ばれる状態です。


ダイアモックス®とは何か?〜高山病予防薬の正体〜
ダイアモックス®のメカニズム|なぜ高山病を防ぐのか


アセタゾラミド(商品名:ダイアモックス)は、炭酸脱水酵素阻害薬という、ちょっと難しい名前の薬です。
簡単に説明すると…
- 尿をアルカリ性にすることで、相対的に体内(血液)のpHを弱酸性に変えます。
- 血液が弱酸性になると、体は呼吸を促すことで血液のpHを元に戻そうとします。
- 結果的に“呼吸が促進されることで高山病に効果がある”
と考えられています。
つまり、無意識に深呼吸しているのと同じ状態になり、低酸素の環境でも、より効率的に酸素を取り込めるようにしてくれるわけです。
「ダイアモックス®(アセタゾラミド)といえば利尿剤=尿の排泄を促す薬」ということは比較的知られているのではないでしょうか?
確かにダイアモックス®には利尿作用もあります。
そのために「高山病予防に利尿剤を処方すればいい」と誤解している医師が少なくないのも事実ですが、これは間違いです。



利尿作用によって脳浮腫や肺水腫を防いでいるわけではありません。
利尿作用は、脱水を助長し、むしろ高山病になりやすくなる可能性すらあります。
高山病の予防効果|臨床試験データが示す有効性



ダイアモックス®は、実際のところ、効果はあるの?
これが皆さんが最も気になる質問ですよね。
2012年に発表された大規模なメタ解析(複数の研究を統合した分析)があります。
高山病予防でのアセタゾラミド(ダイアモックス®)の有効性
複数のランダム化比較試験(RCT)をまとめた分析によると、
- 相対リスク低減:48%
- 高山病発症率:アセタゾラミド投与群: 11.1% vs. プラセボ群: 24.1%
- 250 mg/日で高用量と同等の有効性を認め、高用量を使用する必要性はない
Ritchie ND et al., J Travel Med. 2012; 19(5): 298-307. PMID: 22943270
2021年メタ分析:アセタゾラミドの用量別での有効性
22試験をシステマティックレビューした分析で、
- プラセボ群:AMS発症率 51%
- 125mg 1日2回投与:AMS発症率 24%
- 250mg 1日2回投与:AMS発症率 21~25%
- 375mg 1日2回投与:AMS発症率 21%
➜用量による有意な効果差なし
Gao D et al., Ann Thorac Med 2021; 16(4):337-346. PMID: 34820021
ざっくりまとめると、
- ダイアモックス®を飲んだ人は飲まなかった人に比べて、高山病の発症率は約半分
- 用量を多くしても高山病予防効果に差はないので、少量でOK
こんな感じですね。
野外医療を専門としたWilderness Medical Society(WMS)ガイドラインでも、アセタゾラミドは予防用量として、125 mg×2回/日(低用量)を推奨しており、上記論文の内容と合致しますね。
相対リスク低減:48%
こうやって聞くと、「ダイアモックスを飲むと高山病リスクが半減するんだ」と効果を過剰に期待しがちですが、実際にはもともとの高山病発症率に大きく左右される点は理解しておくべきです。


標高5000mの高山病発症率を50%と見積もると…
プラセボ群高山病発症率=50%→アセタゾラミド群=26%
NNT=4.2人となります。
一方で、
標高3000mでの高山病発症率を20%と見積もると…
プラセボ群高山病発症率=20%→アセタゾラミド群=10.4%
NNT=10.4人となります。
NNTとは、Number Needed to Treatのことで、1人の有害事象(病気・死亡など)を防ぐために、何人を治療する必要があるかを示す指標です。
要するに…
- 標高5000mなら、約4人にアセタゾラミドを飲ませることで、高山病を1人防ぐことができる
- 標高3000mなら、約10人にアセタゾラミドを飲ませることで、高山病を1人防ぐことができる
- 高山病リスクが高いほど、アセタゾラミドを飲ませることで高山病を防げる可能性が高くなる
- 高山病リスクが低い状況では、有効性も低いので、リスク・ベネフィット比を考慮すると推奨できない
ということになります。
※標高5000mと3000mの高山病発症率は過去の文献から引用していますが、個人感受性・登高速度・順応状況で大きく変化するのであくまで参考値と考えてください。
推奨される用量|どのくらい、どのくらいの期間飲むのか
Q. 用量は?:
A. ダイアモックス®125mgを1日2回
Q. いつから飲むの?:
A. 登山開始の前日 or 当日から
Q. いつまで飲むの?:
A. 最高到達高度に到着後2〜4日間、もしくは下山開始まで
予防投与の標準用量
では、実際に高山登山をするときは、どうやってアセタゾラミドを飲むのか?
⭕️ 推奨される用量は、125mg 1日2回(朝・夜)です。
- 125mg × 2回/日 = 1日総量 250mg
- 開始タイミング:登山前日、または登山当日の出発前から開始
- 継続期間:目的地での高度への到達後、2~4日間程度、もしくは下山開始まで
数日という期間はおよそ高度順応が完了する期間でもあるため、要するに「高度順応できればダイアモックス®は不要になる」という考え方です。
減量オプション|62.5mgの有効性について
「もっと低い用量でも効くんじゃないか?」という研究も進んでいます。
2020年に発表された論文では、62.5mg 1日2回を検証しました。
その結果…
超低用量62.5mg×2回/日の使用に関しては、125 mg×2回/日(低用量)に比べて効果に劣るという結論になっています。Lipman GS, et al. Am J Med. 2020 Dec;133(12):e706-e715. PMID: 32479750
したがって、125mg 1日2回が現時点での「ゴールドスタンダード」と言えます。
副作用と禁忌〜副作用を知った上で活用しよう〜
最も一般的な副作用|しびれ感と味覚障害
ここからが重要です。
「高山病に効く」ことと「副作用」は別の問題です。
ダイアモックス®は確かに高山病を予防しますが、使う人の多くが何らかの副作用を経験します。
【ダイアモックス®の一般的な副作用】
2020年に42個の研究を統合したメタ解析では…
- パレステジア(手足のしびれ感): NNH = 2.3
- ディスゲジア(味覚障害・異味症):NNH = 18
- 多尿(おしっこが増える):報告頻度高い
- 疲労感・倦怠感
Schmickl CN et al., BMJ Open Respir Res. 2020;7(1):e000557. PMID: 32332024
※NNH(Number Needed to Harm)とは、何人を治療すると、1人に有害事象(副作用など)が出現するかを示す指標です。
つまり、NNH = 2.3というのは、「2~3人にアセタゾラミドを投与すると、1人が副作用(しびれ)を起こす」という意味です。
かなり高い頻度ですね😅
これは、「アセタゾラミドは高山病予防に効く薬だけど、多くの人が何かしら副作用を感じる」という実態を示しています。
具体的な副作用の症状|どんな感じなのか


登山者たちが経験する副作用の生の声は、こんな感じです:
- 手足や唇のしびれ感(特に指先)→ 「ピリピリ」「チクチク」した感覚
- 味覚異常(ディスゲジア)→ 炭酸飲料が「気の抜けた金属味」になる、「ビールが不味く感じる」
- 頻尿(多尿) → トイレに行く回数が増える
- 疲労感・倦怠感 → 登山中にいつもより疲れやすい
- 吐き気・嘔気
- 腹部不快感
副作用が出たらどうすればいい?
いずれも可逆性です。
つまり、投与中止すれば回復しますのでご安心ください。
特にしびれ感については、NNH2.3なので、ほぼ起きると思っておいたほうがよく、むしろ「効いている証拠」と説明する医師もいるぐらいです。
我慢できないほどの症状ではないため、しびれ感が出ても内服継続で構いません。
一方で、
- 疲労感・倦怠感
- 吐き気
このあたりは高山病の症状と全く一緒であるため、高山病なのか副作用なのかを慎重に判断する必要があります。
特に味覚障害と相まって全く食事がとれないようでは、登山継続が難しくなってしまいます。
頭痛の有無で見極めよう
- 高山病では頭痛はほぼ必発
- アセタゾラミドの副作用で頭痛はまれ
頭痛もないのに「倦怠感・吐き気」が続いて食事があまり取れなくなるなら、アセタゾラミドは一度中止した方がよいでしょう。
用量と副作用の関係|低用量125mgが有利な理由



副作用は用量に依存します
つまり、低用量125mgのほうが効果を維持して、副作用を減らせます
PACE試験では、375mg群のほうが125mg群よりもパレステジア(しびれ)の報告が多かったとされています。
つまり、375mgを飲めば、より多くの人がしびれを感じるわけです。
※PACE試験:Basnyat B, et al. High Alt Med Biol. 2006;7(1):17-27. PMID: 16544963
したがって、予防効果は同じならば、より副作用の少ない125mgを選ぶ方が合理的です。
これが、現在の推奨が125mg 1日2回である理由になっています。
稀だが重篤な副作用|知っておくべきリスク
非常に稀ですが、ダイアモックス®には重篤な副作用も報告されています。
- スティーブンス・ジョンソン症候群(Stevens-Johnson Syndrome)
- アレルギー反応・血管浮腫
- 血球減少症(造血機能障害)
- 肝機能障害
- 電解質異常(低ナトリウム血症、低カリウム血症)
電解質異常を除けば、上記副作用はいずれも非常に稀でめったに発生しません。
電解質異常もすぐに重篤な状態になることは稀でしょう。
さらにスティーブンス・ジョンソン症候群、血球減少症、肝機能障害は通常服用開始から数週〜数カ月後に発症します。
一般的に登山中の使用では1〜2週間以内にとどまることが多いため、登山中にはあまり問題になることは少ないと考えられます。
上記の中で
発症時の緊急性が高く、
服用後数分〜数時間で発症
という登山中に重篤な状態になり得るのが「アレルギー反応」です。
アレルギー反応/血管浮腫


稀ではありますが、登山中に起こり得て重篤になる副作用です。
【特徴】
- 発症時期:初回〜数回目の服用後数分〜数時間
- 山中での発症は気道閉塞リスク → 致死的
- 発症時にはエピペン®等が必要になる
【対策】
- 下界での試験投与が推奨
- サルファ剤アレルギー既往者は禁忌〜慎重投与
- 「初回服用は登山開始前」が原則
ダイアモックス®を使ってはいけない人|禁忌と相対的禁忌
絶対禁忌(飲んではいけない人)
- スルホンアミド系薬(サルファ剤含む)へのアレルギー歴がある人
- ダイアモックス®はスルホンアミド構造を持つため
- 肝硬変・重度の肝機能不全
- 肝性脳症の既往
- 副腎不全(Addison病)
- 低ナトリウム血症・低カリウム血症(血清電解質異常がある人)
慎重投与(医師の判断で可能だが注意が必要)
- 腎機能障害(CCr < 50mL/min)→ 薬の排泄が遅れる可能性
- 妊娠中・授乳中→ 動物実験での催奇形性報告あり(FDA Category C)
- 糖尿病→ 低血糖リスク増加の報告
- 痛風の既往→ 尿酸値が上昇する可能性
- 心不全・電解質異常傾向のある人
スルホンアミド薬にアレルギーがある人は、アセタゾラミドに交差反応する可能性があります。
ただし、最新の研究では、抗菌系スルホンアミドへのアレルギーと、非抗菌系のアセタゾラミドの交差反応性はそこまで高くない可能性も指摘されています。
いずれにせよ、スルホンアミド薬アレルギーがあれば、必ず処方医に相談してください。
よくある質問コーナー
Q1. アセタゾラミドは本当に高山病を防げるのか?
A. はい、医学的根拠が確実にあります。
複数のメタ分析と臨床試験から、アセタゾラミドは高山病の発症リスクを約50%低減することが示されています。
ただし「100%防ぐ」わけではなく、「リスクを半分に減らす」という理解が正確です。
Q2. 副作用のしびれ感(パレステジア)は、登山中に何か問題を起こすのか?
A. 多くの場合には問題になりません。
軽い「ピリピリ感」程度なら、登山に支障をきたさない人も多いです。
しかし、手指のしびれが強いと、細かい作業(ロープの結び目、カメラ操作)に支障が出る可能性があります。最初の登山で試す場合は、比較的短い山で確認することをお勧めします。
Q3. 味覚異常は、登山中の栄養補給に影響するのか?
A. 影響する可能性があります。
登山中は高カロリー食が必要なのに、食事の味が変わると食欲が低下する傾向があります。
特に炭酸飲料(エナジードリンク)が好きな登山者は、味の変化にストレスを感じるかもしれません。
Q4. アセタゾラミドなしで、高度順化だけで高山病を防げるのか?
A. 可能です。
むしろ高山病予防で最も大切なことは「ゆっくり登る」です。
各種ガイドラインで推奨される
- Gradual Ascent(ゆっくり登る)
- Climb High, Sleep Low(高く登って低く眠れ)
を守ることで、多くの人は高山病を避けられます。
しかし、キリマンジャロのように1日の登高速度がどうしても早くなってしまう登山や高所に弱い体質によっては、アセタゾラミドの追加投与が検討になります。


Q5. 富士山(3,776m)は、アセタゾラミドが必要なのか?
A. 必須ではありませんが、予防効果は期待できます。
しかし、富士山における高山病発症率は約30〜45%と報告されており(Horiuchi M et al., 2018/2024)、決して低くはありません。
これは富士山の登山形態が『5合目(2,300m)まで車で一気に上がり、さらに山頂付近まで急速に登高する』高リスクパターンに該当するためです。
この比較的高い高山病発症率だけをみれば、アセタゾラミドによる予防のベネフィットが期待できます(NNT=4.6〜7)。



しかし、個人的には「北アルプスなど2500m以上の登山を事前にしておく」などの事前順応が望ましいと考えています。
あくまで薬に頼るのは最終手段がよいでしょう。
Q6. 医師の処方なしに、海外でアセタゾラミドを買うことはできるのか?
A. できる国もあります。
例えば、ネパールでは登山用品店やトレッキング会社経由で入手できることが多いです。
しかし、医師の診察なしに処方薬を使うことはお勧めしません。
禁忌や相互作用を見落とす可能性があります。
可能であれば、登山前に日本の医師に相談し、処方を受けることを強く推奨します。
できれば登山に詳しい山岳医に処方してもらうことをお勧めします。
※ダイアモックス®は高山病予防目的では保険適用外となるため、自費診療となります。処方量にもよりますが、診察料・処方料など含めておおむね数千円になります。
WMS急性高山病診療ガイドライン2024の位置づけ
最後に、アセタゾラミドを含む高山病対策の「全体像」を示します。
🥇 第1段階:高度順化が最優先
- ゆっくり登る
- 初日:就寝高度2,750m以下を目標
- 標高3,000m以上では1日500m以下の就寝高度上昇
- 1,000m上昇ごとに1日の休養日
- 「Climb high, sleep low」
- 事前順化
- 2,450〜2,750mで2〜3泊が著明に有効
- 低圧低酸素テント等の人工的順化は推奨されない
🥈 第2段階:リスク層別化に基づく薬物予防
- Low risk
→ 薬物予防不要
- Moderate risk
→ アセタゾラミド予防を考慮- 125mg1日2回、登山前日〜目的高度到達後2〜4日
- High risk
→ アセタゾラミド予防を強く推奨- 125mg1日2回(必要に応じ250mg BID)
- デキサメタゾンを緊急時用に携帯
つまり、ダイアモックス®(アセタゾラミド)は「高度順化」という基本に加えた「保険」という位置づけです。
薬に頼りすぎずにきちんと高度順応する努力を最優先にしましょう😊
まとめ|ダイアモックス®も登山道具の1つ
まとめです!
ダイアモックス®について、臨床試験データと医学的根拠をまじえて解説しました。
最後に、要点をまとめます。
- 高山病予防薬としての有効性は証明されている:メタ分析で相対リスク低減 48%
- 高山病ハイリスクほど意味がある(ローリスクでは効果は低い)
- 推奨用量は 125mg 1日2回:375mgと同等の効果で副作用が少ない
- 副作用は無視できない:しびれと味覚異常が多く、吐き気・倦怠感には注意
- 禁忌を確認し、医師の処方を受けて使う:特にスルホンアミド薬アレルギー、肝腎疾患がある人は慎重に
- 正しい使い方は「高度順化+補助的な位置づけ」:ダイアモックス®だけに頼らない
ダイアモックス®(アセタゾラミド)は「魔法の薬」ではありません。
でも、正しく理解して、正しく使えば、高山登山の安全性を向上させることができるとても有用な薬です。
キリマンジャロやヒマラヤ、あるいはアンデスの高峰を目指すなら、高度順化の計画を立てながら、医師にダイアモックス®(アセタゾラミド)の処方について相談してみてください。
副作用も知った上で、事前にお試しできれば、本番登山でのリスクを軽減できると考えます。
薬に頼りすぎず、きちんと理解して使用する
どんな登山道具にも通ずる考えですね。
以上です。最後まで閲覧いただきありがとうございました!
注意
※ 本記事は医療情報の提供を目的としており、個別の医療行為を推奨するものではありません。実際の症状や治療については、必ず医師・医療機関にご相談ください。
参考文献・引用元
1) Ritchie ND, Baggott AV, Todd WTA. Acetazolamide for the prevention of acute mountain sickness–a systematic review and meta-analysis. J Travel Med. 2012;19(5):298-307. PMID: 22943270.
2) Gao D, Wang Y, Zhang R, Zhang Y. Efficacy of acetazolamide for the prophylaxis of acute mountain sickness: A systematic review, meta-analysis, and trial sequential analysis of randomized clinical trials. Ann Thorac Med. 2021;16(4):337-346. PMID: 34820021.
3) Luks AM, Beidleman BA, Freer L, et al. Wilderness Medical Society Clinical Practice Guidelines for the Prevention and Treatment of Acute Altitude Illness: 2024 Update. Wilderness Environ Med. 2024;35(1_suppl):2S-19S. PMID: 37833187.
4) Lipman GS, Pomeranz D, Burns P, et al. A Randomized Controlled Trial of the Lowest Effective Dose of Acetazolamide for Acute Mountain Sickness Prevention. Am J Med. 2020;133(12):e706-e715. PMID: 32479750.
5) Schmickl CN, Owens RL, Orr JE, Edwards BA, Malhotra A. Side effects of acetazolamide: a systematic review and meta-analysis assessing overall risk and dose dependence. BMJ Open Respir Res. 2020;7(1):e000557. PMID: 32332024.
6) Basnyat B, Gertsch JH, Holck PS, et al. Acetazolamide 125 mg BD is not significantly different from 375 mg BD in the prevention of acute mountain sickness: the prophylactic acetazolamide dosage comparison for efficacy (PACE) trial. High Alt Med Biol. 2006;7(1):17-27. PMID: 16544963.
7) Horiuchi M, Endo J, Akatsuka S, et al. Impact of Sleeping Altitude on Symptoms of Acute Mountain Sickness on Mt. Fuji. High Alt Med Biol. 2018;19(2):193-200. PMID: 29741971.
8) Horiuchi M, Mitsui S, Uno T. Influence of Smoking and Alcohol Habits on Symptoms of Acute Mountain Sickness on Mount Fuji. High Alt Med Biol. 2024;25(2):140-148. PMID: 38416507.


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